大地震(2)

蠍座は「設置」』


千葉県に入ったので、なんとなくほっとした。
でもまだ人の数は多い。

あと20kmぐらいかな?
もう少し下りの車が少なくなったら、タクシーを拾おう。

船橋駅近くのコンビニで、最後の補給&トイレ休憩。
公衆電話も、もう並ばずに使えそうなので、家に二度目の電話。
携帯を見ると、メールが来ている。
今まで入らなかったのが、夜の11時を過ぎた頃から受信できるようになったようだ。

親戚や友人たちのメールを読んだら、何だか元気が出てきて足取りも軽くなった。

津田沼まで来て、下りの車線はガラガラになったので、タクシーを探しながら歩く。

見つけても「回送」が多い。対向車線は「品川」「練馬」ナンバーだったりする。

う〜ん…

悩みながら歩いていたら、千葉市に入っていた。
幸い脚には痛みが出ていないし、人気はあるのでがんばって家を目指す。

あと1kmとちょっとかな〜?というところで、横にス〜ッとワンボックスカーが止まった。
「ん?」
警戒しながら見ると、赤ちゃんを乗せたお母さん。
「大丈夫ですか?」
ふらついていたのか、それともおばあちゃんに見えたのかな?(^^;
歩いてきて、いやなこともあったけれど、こういうやさしい人もいる。
もうすぐなので大丈夫です、と伝えてお礼を言った。

しかし東京に向かう車の列が、ここまで途切れないとは…

無事に家に着いたのは、午前2時過ぎ。

途中で大きな余震が来なくて良かった。

気が張っていたのと、余震が続いたのとでなかなか眠れず、横になったのは明るくなってからだった。